
会期平成24年9月12日(水) ~14日(金)
会場神奈川大学工学部(横浜キャンパス23号館)
〒221-8686 横浜市神奈川区六角橋3-27-1
大気環境学会理事会
3月11日に発生した巨大地震・津波被害およびそれに端を発する福島原発事故に被災され、また避難を余儀なくされた皆様に心よりお見舞い申し上げます。避難あたわず逝去された多数の御霊に深く哀悼の意を表します。また、救難・支援に立ち上がった関係部署の皆様と幅広い国民の皆様に敬意を表します。
この大災害は、防災の観点から日常において発生を予想し得る規模を遙かに超える未曾有の自然現象に因るものとはいえ、それを予測し、災害の予防に貢献すべき科学の力が十分に及ばなかったことは、私たち関連する自然科学を研究対象とする学術団体として残念至極であり、無力感にさいなまれるところであります。
自然災害や事故発生への対処は、しばしば「千年に一度の規模」のような発生確率によって定められていますが、今回の事態は、それを「まず起こり得ないこと」と安易に読み替えることへの遅すぎた警鐘と言えるかも知れません。地震・地殻変動と並んで、人類の生存環境に重大な影響を及ぼしつつある異常気象・気候の頻発についても、その主要要因と考えられる温暖化物質の削減対策の着実な推進と同時に、重大事態の発生予測と予防対策面の取り組みがおろそかにできないことを、改めて確認すべきではないでしょうか。
さらに、事故原発からの放射性物質拡散に関しては、大気輸送・拡散現象や、それによって運ばれた物質が及ぼす影響という面から、当学会が取り上げるべき分野であります。しかし、放射線・放射性物質の環境動態と健康影響に関する科学的把握の難しさに加え、基礎的な知識普及も十分ではない現状において、不正確かつ不用意な情報発信は厳に慎まねばなりません。一方、多くの国民は、正確な科学的情報の迅速な提供を求めています。これらのことに十分な配慮を払いつつ、併せて、大気環境科学・技術に関わる学術団体として保有する、役立つ知識や情報の普及・活用等、社会への寄与ができるよう努めて参ります。